環境破壊が間違いなら、その破壊行為から利益を得るのは不当です。
化石燃料関連企業からの投資撤退の動きは、これまで根本的に個人の考えに基づいて判断されてきました。気候変動は食い止めるためにも、化石燃料関連企業への投資は避けるべきです。
これは、キリスト教徒だけの問題ではなく私たちも共に賛同できる考えです。過去2年間、何百もの大学、都市、宗教団体が化石燃料産業界からの投資撤退を目的に団結してきました。彼らは、地球環境保全のために、投資家たちに提携を呼び掛け、「化石燃料関連企業からの投資撤退」という明確で象徴的なメッセージを発信してきました。化石燃料関連企業の産業活動は、住みやすい地球環境の実現と両立しません。私たちは化石燃料関連企業の動きに対して、反対の態度を取り続けています。
ほんの数ヶ月の間で、多くの指導者たちは化石燃料関連企業からの投資撤退を誓約する世界的な機関(ユニテリアン・ユニヴァーサリズム(通称UU)やキリスト教連合協会、世界教会協議会など)と共に活動してきました。6月にはアメリカのデイトン大学が、カトリック系では初めて化石燃料関連企業から投資を引き上げる大学となりました。
情勢は変わってきています。今まさに、バチカンが化石燃料関連企業への投資撤退を決断する時が来ました。
多くのカトリック教徒だけでなく世界中の人々から信頼の厚いローマ教皇は、絶大な社会的影響力と発言力を持っています。そのため、化石燃料関連企業への投資撤退運動を推進するうえで、重要な役割を担っています。
今後数ヶ月の間にローマ教皇は、カトリック教会の最高公文書のひとつである回勅(全司教に送付する公的な文章で、道徳や教えについての教皇の立場を表すもの)で、地球環境保護における人類の役割に関して発表する予定です。
ローマ教皇は、気候変動の脅威や地球環境保護の重要性を認識しているだけでなく、私たちが気候変動問題に対して何も対策をとらなければ、まずは世界で最も弱い立場の人々に被害が及ぶことも理解しています。そして教皇は、私たち人間が地球環境を守っていく責任があることも分かっておられます。
教皇としての職務の一つとして、化石燃料関連企業からの投資撤退運動の推進を要請しましょう。
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