2020年7月、世界の富裕国20か国の財務大臣らが会合を開き、経済回復や景気刺激策のため、数兆ドル規模の公的資金をどのように投入するかについて話し合います。
彼らは、世界的な不平等、人種にもとづく不公正、気候危機を招いてきた、すでに破綻しつつある制度や産業を救済する「従来通り」の道を選ぶのでしょうか?わたしたちが働きかけない限り、その答えは「イエス」です。
人種にもとづく不公正、COVID-19、経済格差、気候崩壊といった危機がわたしたちを襲う中、社会常識や価値観は変わりつつあります。なにより優先的に必要なのは雇用や医療であり、私たちは安全で公正な対策を求めます。
歴史上の転換期にいるわたしたちは今、従来とは異なる対応を求められています。G20の財務大臣は、これらの危機に取り組むことのできる、公正な再建を可能にする財源を握っています。また、COVID-19や気候危機に取り組むうえで、最も支援を必要としている国々が到底支払うことのできない、しかも倫理に反する「債務」を管理する立場に彼らはあります。支援が必要な国々は、これまで歴史的に富裕国が豊かになるため、不正に搾取され、支配されてきました。
わたしたち皆の経済的安定と命、そして未来がかかっています。
G20のリーダーたちに、安全・公正な再建を求めませんか?
G20閣僚各位
来月7月に開催予定の会合において、あなた方は歴史の流れを変えることができる立場にいます。人種にもとづく不平等、新型コロナ、経済的な混乱、気候崩壊が入り混じった危機が、一斉に襲う中、あなた方の決断次第で、世界を安全で公正な再建に向かわせることができます。
わたしたちは、あなた方による、より良い決断を求めます。地域社会には雇用や投資、医療が必要です。より環境に優しい住宅や交通手段も必要ですし、社会的ケア、そして尊厳をもって暮らせることも求められています。
前代未聞の景気刺激策や復興予算の編成に向け動き出す中、この歴史的な転換期において、前代未聞の対応が必要であることを知ってください。
破綻しつつある制度や廃れつつある資源開発産業は、世界的な不平等、人種にもとづく不公正、気候危機を引き起こしてきました。これ以上失敗を許すわけにはいきません。今度こそ、より良い未来へのチャンスを台無しにさせてはなりません。わたしたちのお金と命、そして未来がかかっています。
・わたしたちは、貧困国の労働や天然資源を搾取することで豊かになったG20加盟国に対し、貧困国が背負う債務負担を帳消しにするよう求めます。
・わたしたちは、すべての人のための安全で公正な再建に向け、公的資金を投入するよう求めます。